
Web制作会社の探し方は、変わり始めている
Web制作会社を探す方法は、急速に変わり始めています。
これまでは、こんな感じで探すことが多かったのではないでしょうか。
- 検索結果を一社ずつ見比べる
- 知り合いに紹介を頼む
- 比較サイトを眺める
そうした動きに加えて、最近ではAIに条件を伝えて候補を出してもらうという探し方が、明らかに増えてきました。
具体的にどういう手順で探しているのかというと、
- まずは、AIに条件を伝えて候補を出してもらう
- さらに、複数のAIに同じ条件を投げて、重なった名前を中心に検討する
- 最後に、数社に絞り込んだ上で、サイトを訪問して確認する
問い合わせのあった会社やご発注をいただいた会社の方にヒアリングをしたところ、こんなふうに探していることがわかりました。
明らかにその傾向は強くなっています。
「探される前」に、すでに選別が始まっている
この探し方で特徴的なのは、人がサイトを見る前に、一次選考が終わっているという点です。
AIが見ているのは、会社の輪郭です。
- 何をしている会社か
- どんな課題を扱っているか
- どんな立場で仕事をしているか
これらが曖昧だと、比較のテーブルにすら乗らない。最初の選考が、デザインやコピーでなんとなく良さそう、みたいな感じじゃなくなったということです。
これは、評価基準が厳しくなったというより、説明が求められるようになったと考えた方が近いと思います。
AIが見ているのは、表現ではなく「定義」
AIが会社を選ぶとき、デザインやコピーの良し悪しは、ほとんど見ていません。
見ているのは、「その会社がどう定義されているか」です。
定義がはっきりしていれば、AIは説明しやすい。
逆に、「何でもできそうで、何が軸なのか分からない」状態だと、定義に揺れが出るので候補に残りにくくなります。
これはAI対策の話ではない
ここまで聞くと、「AI向けに何か対策をしないといけないのか」と思われるかもしれません。たしかに、対策の方法は存在しますし、実際にそうした整理や調整を支援している制作会社も増えています。
でも、これはテクニックの話ではないと考えています。
人に説明しづらい会社は、AIにも説明しづらいし、理解されにくい。
- 何を強みとしているのか
- どこで価値を出しているのか
- どんなことを任せてほしいのか
これが整理されていれば、人にもAIにも、自然に伝わる。
逆に言えば、伝わらない原因は、表現ではなく整理不足であることが多いと考えます。
人にも検索エンジンにも伝わるように。これはSEOでもずっと言われてきたことです。でも、実際のところ、人ではなく検索エンジンを相手につくられてしまったコンテンツが多かったんじゃないかなと思います。
Webサイトは「定義」がそのまま表に出る場所
Webは、単なる集客ツールではありません。
会社の考え方や立場が、ほぼそのまま外に出る場所です。
だから、Webがうまく機能していないとき、デザインや施策を疑う前に、考えた方がいいことがあります。
それは、「Webサイトで、相手に何を判断してもらいたいのか」ということです。
そこが曖昧なままだと、どれだけ作り込んでも、選ばれ方は安定しません。
作る前に、少し立ち止まって考えること
AIに選ばれるかどうか、という話は、新しい時代の変化のように見えますが、実はとても基本的なところに戻っている気がしています。
それは、自分たちは何をしている会社なのか、Webサイトで、何を伝えたいのか、という点です。
SEO対策で上位表示させるための不毛な競争から抜け出すためには、自分たちのもっている価値をもう一度見直すことが必要です。前提の整理や文脈設計を得意とするブリッジにとっては、よい状況になってきたなと感じています。
Webの見直しというと、どうしても「作る」「変える」話から始まりがちです。でも、その前に、一度立ち止まって整理しておいた方がいいと考えています。整理ができたら、次のステップで技術的、具体的な施策に落とし込んでいきます。
数年にわたって運用をサポートしている企業様とも、商品を探している顧客の文脈に合わせて、コンセプトやコピーの再検討を行っています。
ブリッジでは、Web制作のプロセスを、考えを整理する工程と考えにもとにカタチにしていく工程に分けて捉えています。
作るかどうかを決めるのは、そのあとでも遅くありません。
実際、うまくいかなかった理由の多くは、できあがったサイトにではなく、作る前の前提が揃っていなかったことにあります。
だからこそ、まずは考えを揃える。Webの話は、そこから始めた方がいいと考えています。
投稿者プロフィール


- プロデューサー・クリエイティブディレクター。早稲田大学政治経済学部卒業。リクルートグループ、オン・ザ・エッヂ、ミツエーリンクス、博報堂アイ・スタジオを経て独立、株式会社ブリッジを設立。徹底的なユーザー視点でのWEBサイトの構築やコンテンツ制作を通じて事業課題の解決を支援している。
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