
ホームページを見たときに、「別に壊れているわけでもないし、情報も載っている。でも、なんとなく古く見える」と感じることがあります。
ただ、その違和感は「何年前に作られたか」だけで決まるものではありません。実際、最近作られたサイトでも古く見えることはありますし、少し前のサイトでも今っぽく見えるものはあります。
では、何がその差を生むのか。
私自身の感覚としては、共通して情報の見せ方に“ひと昔前の発想”が残っていることが多いと感じています。
たとえば、トップページに情報を載せすぎていること。余白が少なく、全体が詰まって見えること。画像が小さく、ビジュアルより説明が前に出ていること。さらに、ボタンに強いシャドウやグラデーションが入っていることも、少し前の印象につながりやすい要素です。
一つひとつは小さな話に見えるかもしれません。
でも、実際はそうした細かな要素の積み重ねで、サイト全体の空気感が決まります。
私は、ホームページが古く見えるかどうかは、パーツ単体というより、情報設計と見せ方の感覚が今に合っているかどうかで決まることが多いと思っています。
デザイナーの立場から見て、古く感じやすいホームページの特徴
私がホームページを見ていて、「少し古く見えるな」と感じるときは、だいたい次のような特徴があります。
- トップページに情報を出しすぎている
- 余白が少なく、画面が詰まって見える
- 画像が小さく、印象が弱い
- ボタンにシャドウやグラデーションが強く入っている
- どこを見せたいのか優先順位が見えにくい
- トップページだけで全部説明しようとしている
もちろん、これらがひとつあるだけで古いと決まるわけではありません。ただ、複数重なると一気に“昔っぽさ”が出やすいと感じます。
トップページに情報を載せすぎると、急に古く見えやすい
私が特に古さを感じやすいのは、トップページに情報を出しすぎているサイトです。
たとえば、
- お知らせ
- サービス説明
- 実績
- バナー
- 導線
- 細かな説明文
全部をトップページの中で見せようとしている状態です。
この作り方は、昔はむしろ親切とされることも多かったと思います。「トップページを見れば全部わかる」という考え方ですね。でも今は、その見せ方が逆に重たく見えてしまうことが多いです。
なぜかというと、今のユーザーはトップページで全部を読みたいわけではないからです。まず見たいのは、「ここはどんな会社なのか」「雰囲気は合っているか」「自分に関係ありそうか」という大きな部分です。その段階で情報が多すぎると、読む前に疲れてしまいます。
デザインの観点から見ても、情報量が多いと、どうしても見せたいものの強弱がつけにくくなります。全部を見せようとすると、結果的に全部が同じ強さになってしまい、印象に残らなくなる。私はここが、古く見える大きな原因のひとつだと思っています。
余白が少ないと、それだけで“昔のサイト感”が出やすい
余白の少なさも、かなり印象に影響します。
デザイナーの立場から見ると、余白は単なる空きではありません。余白があることで、情報のまとまりが見えやすくなり、どこが大事なのかが伝わりやすくなります。逆に余白が少ないと、文字も画像もボタンも全部が近くなり、画面全体が窮屈に見えます。
特に古く見えやすいのは、こんな状態です。
- 見出しと本文の間が狭い
- セクション同士が詰まっている
- 画像とテキストの距離が近すぎる
- 情報のまとまりごとの差が見えにくい
こういう画面は、情報が多い以上に“息苦しさ”を感じます。そしてその息苦しさが、そのまま古い印象につながりやすいです。
今のデザインで余白が重視されるのは、単におしゃれだからではなく、整理されて見えるからです。私は、余白はデザインの装飾ではなく、情報の優先順位を見せるための設計だと思っています。
画像が小さいと、説明が先に立ってしまう
もうひとつ、古く見えやすいと感じるのが、画像の小ささです。
画像が小さいサイトは、全体として“説明中心”に見えやすいです。もちろん説明は大事ですが、今のホームページでは、まず印象が先に来ることが多いです。特にトップページは、文章をじっくり読ませる前に、「ここはちゃんとしていそう」「雰囲気がいい」「気になる」と感じてもらえるかどうかが重要です。
その意味で、最近のサイトに大きめの画像が多いのは、とても自然な流れだと思っています。画像を大きく使うことで、言葉で細かく説明しなくても、空気感や価値観を伝えやすくなるからです。
私自身も、今のサイトは情報量で見せるというより、まずデザインで惹きつけることが大事だと感じています。トップページでしっかり印象をつくり、「もっと見たい」と思った人に下層ページへ進んでもらう。この流れのほうが、今の見られ方には合っています。
ボタンのシャドウやグラデーションは、意外と時代感が出やすい
デザインの中でも、意外と“古さ”が出やすいのがボタンです。
たとえば、
- 立体感の強いボタン
- はっきりしたグラデーション
- 深めのシャドウ
- 光沢感のある表現
こうしたものは、少し前のWebデザインでよく使われていた印象があります。だから今見ると、それだけで時代感が出やすいんですよね。
もちろん、全部が悪いわけではありません。ブランドによっては、あえてそうした表現が合うこともあります。でも、何も考えずに入っていると、一気に“昔っぽさ”が出てしまう部分でもあります。
私は、今のデザインは以前よりも、足し算より引き算の感覚が強いと思っています。装飾で目立たせるというより、余白やサイズ差、配置で見せる。その違いが、今っぽさと古さの分かれ目になりやすいです。
今はなぜ、すっきりしたデザインが好まれるのか
では、なぜ今はこうしたすっきりしたデザインが増えたのか。ここには、単なる流行ではなく、見られ方の変化があると思っています。
大きいのは、やはりスマホです。スマホで見ることが当たり前になってから、詰め込んだデザインは一気に見づらくなりました。画面が小さい中で情報をたくさん見せようとすると、本当に読みにくくなります。だから、情報を整理して、余白をとって、大きく見せる方向に変わっていったのは自然なことだと思います。
それに加えて、ユーザーがサイトを見るときの判断も早くなっています。
今はサイトを開いてすぐに、
- 見やすいか
- 信頼できそうか
- 自分に関係ありそうか
をかなり短時間で判断されます。
だからこそ、最初の印象を整えることがとても大事になりました。
以前のように、トップページに全部載せて説明するより、まず印象をつくって、必要な情報は下層で丁寧に見せる。この考え方のほうが、今のユーザーの動きには合っています。
今のホームページは「情報量」より「見せ方」が問われる
私は、今のホームページづくりで大事なのは、情報をたくさん持っていることではなく、その情報をどう整理して、どう見せるかだと思っています。
今っぽく見えるホームページには、共通して次のような考え方があります。
- トップページで全部説明しない
- 見せたい情報に優先順位をつける
- 余白で整理する
- 画像を大きく使って印象をつくる
- 詳細は下層ページで丁寧に伝える
逆に、古く見えやすいホームページは、情報が悪いわけではなく、全部を一度に見せようとしてしまっていることが多いです。
つまり、古く見えるかどうかを分けているのは、流行の色やフォントだけではありません。もっと根本のところで、ユーザーにどう見せるかという発想が今に合っているかどうかなのだと思います。
まとめ
なんとなく古く見えるホームページは、見た目の一部だけに原因があるわけではありません。私の感覚では、特に次のような要素が重なると、古さが出やすくなります。
- トップページに情報を出しすぎている
- 余白が少ない
- 画像が小さい
- ボタンの装飾が強い
- 情報の優先順位が見えにくい
- トップページだけで完結させようとしている
そして今は、スマホでの閲覧が前提になり、ユーザーの判断も早くなったことで、情報量で見せるより、整理されたレイアウトと印象の強いデザインで見せるほうが合う時代になっています。
だから私は、ホームページが古く見えるかどうかは、昔のデザインかどうかではなく、今の見られ方に合わせて設計されているかどうかで決まると思っています。
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