オンラインスクールや学習サービスなどの広まりから、未経験でWEBデザイナーを目指すハードルは下がっているように感じます。そんな中、このような悩みを持っている人は少なくないのではないでしょうか?
「未経験からWEBデザイナーに転職したいけど、実際難しいの?」
「ポートフォリオも完成して就職活動をしているけどなかなかうまく進まない!」
そんな方にも参考になる、以下の2点について共有していきたいと思います。
- 実務未経験からWEB制作に携わるようになった中で感じた「現場で求められる考え方や視点」
- 就職活動で重要視されたポイント(=WEB制作で重要なポイント)
ぜひ、勉強や就職活動に役立ててください。
WEB制作の現場で求められる考え方・視点
私は実際に未経験からWEB制作会社にWEBデザイナーとして就職、を経験しました。
その中で気づいたのは、現場で求められることと訓練校やスクールで教えられること、就職活動中にアピールしなきゃ!と思っていたポイントにかなりギャップがあるということです。
WEBデザインのスクールや職業訓練校では教えてくれないこと
私は職業訓練校に通っていたため他の専門学校やスクールのことは人づてでしかわからないのですが、こういう学ぶ場と現場で大きく違うことは、
- お客さんがいるか
- 要望や解決するべき課題があるか
- 成果を求められているか
というところでした。
WEBデザイナーを目指す人の通うスクールや職業訓練校では、デザインの基礎知識やソフトの使い方、htmlやcssを使ったWEBサイトの作り方など、技術的なことを多く学びます。
また定期的に課題として名刺やポスター、サイトなどを作ります。ターゲットや目的、作品の全体的な雰囲気の指定はありますが、講評ではそこまで重要視されていませんでした。
実際に何かを作ることでソフトの使い方を習得していったり、コーディングを実際にやって慣れていくことが目的だったのだと思います。
ここまでは最低限必要な知識・技術を習得するためのものですが、スクールや訓練校はこの段階まで終わりなことが多いように思います。
しかし実際の業務で重要なのはこの先で、「誰に、何を、どう伝えるか」というターゲットやサイトの目的を明確にし設計して、作っていく必要があります。
実際のWEBサイト制作での考え方
実際仕事で制作をするとなると、そこにはお客さんがいて、こうしたい!という要望や課題があり、それを解決・改善できているか、成果を求められます。
そのため実際の案件では、まずお客さんとよく話し合い、課題や解決したいことを整理していきます。その後載せる情報や順番などをワイヤーフレームに起こしていき、そこからデザイン、実装という流れになります。
サイト制作を依頼する企業側が見せたいものだけでなく、そのサイトのユーザーが求めているものはなにか、どうしたら目的の行動をとってもらえるか、というところまで考えます。
課題としてチラシやサイトを作る際には、実際のお客さんがいない状態なのでそこまで想像して作っていくのは難しいかと思います。
就職活動で重要視されたポイント
実際に面接や面談をする中でよく聞かれたポイントがあります。
- ポートフォリオで作ったサイトの数とどこまで担当したか
- ターゲットと目的は?そのために何を工夫した?
これらは入社後、仕事をする中で求められるポイントでもあり、就活を進めていくうえでも重要なポイントです。
サイトの数と担当範囲
多ければいいわけではないですが数はある程度はあったほうがいいかと思います。 というのも、訓練校やスクールで勉強しただけでは圧倒的に勉強量も経験も足りないので、課題以外でも自分で勉強したり、サイトを作ったり、ということは必要になります。
また、会社により違いはあると思いますが、WEBデザイナーはサイトのデザイン~実装を担当します。そのためデザインもコーディングもどちらもできるのか、というところは見られます。
よく、「仕事をしながら学んでいきたい」というコメントを見ます。
仕事をする中で勉強になることは山ほどありますが、勉強したくて会社に入りたいというのは志望動機として違うと思う会社は多いと思います。
自分で勉強していることややる気があることを見せるという点でもポートフォリオの数はわかりやすい指標になるんじゃないでしょうか。
ターゲットと目的・工夫した点
スクールで出た課題をそのままポートフォリオとして提出される方もよく見ます。
ですが、WEBサイトの設計やデザインが良いか悪いかは、見た目がきれいか、かっこいいか、では判断できません。
以前のユーザビリティの話でもあるように、ターゲットや目的によって、サイトの設計やデザインは変わります。
なので、だれをターゲットにしていて、どういうコンセプトで、どんな課題を解決するためのものなのかを決め制作すると、実際に仕事をするときの考え方に近づくと思います。
実際に私がポートフォリオのサイトを作っているときは、そもそも完成させることがゴールになっていてターゲットやサイトの目的という発想には至りませんでした。
そういう方はきっと多いと思うので、現場での考え方を参考に就職活動に活かしてほしいです!
「誰に、何を、どう伝えるか」
今回の記事では、未経験からWEBデザイナーを目指す方にも参考になるような、WEB制作の現場での考え方や視点についてお伝えしました。
実際の案件では、「誰に、何を、どう伝えるか」というターゲットやサイトの目的を明確にし設計して、作っていくということが伝わったかと思います。
そしてブリッジではこの考え方をベースに、その企業やサービスの「らしさ」を伝えることも大切にしています。他とは違うオリジナリティをだし、顧客のビジネスやユーザーに価値を提供します。
未経験からWEBデザイナーを目指す方に限らず、サイト制作をする方、制作依頼を考えている方も是非参考にしていただけると嬉しいです。