ディプロマット・ジャパン社と挑戦したコント動画プロモーション
ウェブ施策でブランドの認知を広げようとするとき、選択肢はいくつもあります。
SEOで検索流入を増やす方法。広告でターゲットに直接リーチする方法。
SNSを使って、日常の中にブランドの存在を繰り返し登場させる方法。
今回、私たちブリッジがディプロマット・ジャパン様と取り組んだのは、その中でも「まだブランドに触れていない層」に向けたアプローチでした。
それが、金庫という商品の特性を踏まえて戦略的に企画した“コント動画のプロモーション”です。
金庫は“検索されにくい商材”。だからこそプロモーション設計が重要
金庫の認知は「必要になる瞬間」にしか起きにくい
金庫という商品は、防災・防犯という予防領域に位置しているため、一般消費者や企業が「必要性を感じる瞬間」までは興味が向きにくいという特徴があります。
火災対策を考えたとき。
盗難リスクが話題になったとき。
金庫を使うシーンが事業の中で発生したとき。
このような“検索が発生するタイミング”が限定的であるため、SEOだけでは十分な流入を確保しにくいのがリアルです。
広告も「今は必要ない」人には届きにくい
Google広告やSNS広告を活用したとしても、興味・関心がない層には広告の効果が出にくいという課題があります。興味がないからスルーされてしまうのです。
だからこそ、まだ金庫を知らない生活者・企業担当者に向けて、“軽い接点”をつくるプロモーション設計が非常に重要になります。
ブリッジが提案したのは「興味の入口」を生むコント動画
商品の認知を広げる“突破口”が必要だった
ディプロマット社の金庫は性能・デザインともに魅力的な商品ですが、その情報に触れるきっかけが少ないのが課題でした。
そこで、私たちは「興味を持ってもらう最初の入口づくり」を目的に動画コンテンツに着目し、なかでも他社との差別化を図るべくコント動画の活用を提案しました。
商品の説明をまっすぐ行う紹介動画ではなく、楽しさ・ユーモアを軸に、気軽に見られるコンテンツへと変換する。
SNSでの拡散性が高く、“知らない人にも届く”フォーマットであるショートムービーとコント動画は、認知拡大に最適だと判断したのです。
スケッチブック合同会社と協力し、世界観を設計
今回の動画コンテンツの制作は、コント動画でのバズづくりに強みを持つスケッチブック合同会社様と協力して進めました。
映像ディレクターである川波氏から提案があったのは、「古き良きアメリカンコメディ」という独自の世界観。
家族とディプロマット社スタッフの軽快な掛け合いを通じて、金庫の機能性やデザイン性を、説明しすぎない自然な形で盛り込むというものです。
この世界観づくりによって、“動画の面白さ”と“商品理解”を同時に成立させています。
3本のエピソード構成に込めた意図
商品の特徴とベネフィットを多角的に、そして感情に届く形で届けるための設計
今回制作したコント動画は、3本それぞれに異なる角度を持たせることで、金庫という商品の持つ 「デザイン性」や「機能性」にとどまらない価値 を伝える設計になっています。
特に重要なのは、金庫が守っているのは“貴重品だけではない”という点です。
火事や災害のあとに、形として残るのはモノだけではありません。
家族の写真、書類、記録、手紙、子どもの成長が写った1枚のプリント。
そうした“人生の記憶”の多くは、失って初めてその大きさに気付くものです。
金庫の本質価値とは、「モノや財産」ではなく、「人生の思い出や大切な時間」を守ることができるという感情的なベネフィットでもあります。
今回の動画では、その価値を強く押し出すために、3つのエピソードを通じて “金庫が守るのは生活そのもの” というメッセージを、重くなりすぎず、自然なストーリーの中で伝えられるよう構成しました。
エピソード構成で狙った効果
1. 「デザイン性」に惹かれる層へ入口をつくる


まず興味がない人にも気軽に見てもらい、「え、こんな金庫あるの?」という驚きでスクロールを止めることを狙いました。
金庫を“生活に馴染むもの”として認識してもらう入口です。
2. 「機能性・品質」に価値を感じる層に伝わる導線を用意する


多機能性・安全性というスペック面の強みを、説明ではなく“体験として”伝えることで、ただのプロモーションではなく、ブランド理解へつながる構造にしています。
3. 「家族の思い出を守る」という感情価値を深く届ける


そして最終的には、“金庫が守るのは貴重品ではなく、家族の記憶や人生の物語である”というブランドの核心を、情緒で伝える役割を持たせました。
これは、金庫という商材において最も強い「自分ごと化」の起点 となる価値です。
大切な記憶が失われるストーリーを想像したとき、「金庫が必要かもしれない」という感情的なスイッチが入ります。
3本構成にすることで、
デザイン → 機能 → 感情価値
という認知の深まりを生み出すことができています。
ショートムービーが認知拡大に強い理由
視聴ハードルが低く、アルゴリズムに乗りやすい
TikTok、Instagram Reels、YouTubeショートなど、ショートムービー形式はSNSプラットフォーム側が積極的に拡散を促す仕組みになっています。
短いから見やすく、最後まで再生されやすい。
完了率が高いほど、アルゴリズムにも評価されやすい。
結果として“知らない人に届く確率”が高くなります。
ブランドの世界観を短時間で伝えられる
ショートムービーは、映像、音、テキストの組み合わせでブランド世界観をつくれるため、ブランディング効果が高いフォーマットです。
特に今回のようなコント動画は、「金庫=堅い」というイメージを柔らかくほぐし、ブランドとの心理的距離を縮める効果があります。
広告・LP・SNSへの導線づくりがしやすい
ショートムービーは“完結しない”からこそ強いです。
興味を持った視聴者は、
LP、ブランドサイト、商品ページ、広告、Instagram投稿
などへ自然に流れやすく、マーケティング全体の効果を底上げします。
金庫のような“検索されにくい商材”でも、認知の道はつくれる
今回の取り組みを通じて改めて感じたのは、検索されにくい商材でも、日常の流れの中に“触れるきっかけ”を設計すれば、ブランドは確実に動き始めるということです。
3本の動画がつくったのは、
- デザインで惹きつけ
- 機能で「なるほど」と感じ
- 思い出を守る価値で心が動く
という、認知から自分ごと化へ至る自然な流れでした。
ディプロマット・ジャパン様とのプロジェクトは、動画を活用した認知拡大の新しい可能性を示す取り組みになりました。
スペシャルサンクス
スケッチブック合同会社
スケッチブック【風刺コントch】
投稿者プロフィール


- プロデューサー・クリエイティブディレクター。早稲田大学政治経済学部卒業。リクルートグループ、オン・ザ・エッヂ、ミツエーリンクス、博報堂アイ・スタジオを経て独立、株式会社ブリッジを設立。徹底的なユーザー視点でのWEBサイトの構築やコンテンツ制作を通じて事業課題の解決を支援している。
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