サイトの導線は、ユーザーのためにある。

Webサイトの導線は、よく「設計」される。
でも、設計って言葉、なんだか「こちらの都合」っぽい。

「ここをクリックして、次にこのページへ行って、最後にお問い合わせ」
そういうふうに、サイトの持ち主が「こう動いてほしい」と考える。
でも、それは本当にユーザーが望んでいる動きなのだろうか。

たとえば、道を歩いているとする。
目の前に、立派な看板があって、
「この先、絶景!」と書いてある。
でも、その道が険しくて、回り道のほうが楽なら、
たぶんみんな回り道を選ぶ。

Webサイトも同じで、
「こっちへ行ってください!」と誘導しても、
ユーザーが「いや、こっちのほうが分かりやすい」と思えば、そっちへ行く。

だから、サイトの導線を考えるときに大事なのは、
「こう動かしたい」じゃなくて、
「この人は、どう動きたいんだろう?」ということ。

ユーザーが何を求めているのか、
何を知りたくて、何に困っていて、
どういう気持ちでここに来たのか。

それを想像して、仮説を立てる。
そして、その仮説を何度も確かめる。

すると、ある日気づく。
「ああ、サイトの導線って、設計するものじゃなくて、気づくものなんだ」って。

ユーザーの行きたい道に、
そっと灯りをともすように。

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投稿者プロフィール

橋本敬(はしもとたかし)
橋本敬(はしもとたかし)
プロデューサー・クリエイティブディレクター。早稲田大学政治経済学部卒業。リクルートグループ、オン・ザ・エッヂ、ミツエーリンクス、博報堂アイ・スタジオを経て独立、株式会社ブリッジを設立。徹底的なユーザー視点でのWEBサイトの構築やコンテンツ制作を通じて事業課題の解決を支援している。