Webサイトはリニューアルすべき?それとも新規制作?

コストだけで決めない、最適な選択をするための判断基準

「このサイト、そろそろリニューアルした方がいいのかな?」

Web担当者なら、一度はこんな悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか。

  • 「デザインが古いし、競合と比べると見劣りする…」
  • 「SEOの流入が減っているし、順位も落ちてきた…」
  • 「更新のたびに手間がかかって、運用が大変…」

そんなとき、「リニューアルすれば解決するのか?それとも新しく作り直すべきか?」という問題に直面します。しかし、ここで注意すべきなのは、リニューアルが必ずしも低コストで、手軽に解決できるとは限らないということです。

「リニューアルなら安く済む、新規制作はコストがかかる」という考え方は、単純すぎるかもしれません。

本記事では、リニューアルと新規制作の判断基準を整理し、最適な選択をするためのポイントを解説します。

リニューアル=低コスト、新規制作=高コストとは限らない

「リニューアルなら安く済む」と思われがちですが、実際にはスコープによってコストは大きく変動します

リニューアルでもコストがかかるケース

  • CMSの変更を伴う場合(システム移行やデータ移行に工数がかかる)
  • デザインや構造を抜本的に変える場合(単なる見た目の変更ではなく、設計から見直す必要がある)
  • コンテンツの大幅な改修を伴う場合(現状の情報設計を再構築する必要がある)

新規制作でも低コストに抑えられるケース

  • 現状の課題を整理し、スコープを絞った設計ができる場合
  • テンプレートやフレームワークを活用することで制作工数を削減できる場合
  • 無駄な機能やコンテンツを省略し、シンプルな構成にする場合

ポイント: 単純に「リニューアルだから安い、新規制作だから高い」と考えるのではなく、必要なスコープを定めることが、コストコントロールのカギとなります。

リニューアルが適しているケース

リニューアルは、既存のWebサイトの資産を活かしながら、課題を解決する方法です。以下のようなケースでは、リニューアルが適しています。

1. デザインや機能が古くなっている

  • 競合サイトと比べて見劣りする
  • ユーザーの使い勝手が悪い(UX/UIの課題)

対応策: 既存のデザインフレームを活かしつつ、最新のUI/UXに改修する。

2. SEO評価を活かしながら改修したい

  • コンテンツが蓄積されており、SEO評価を継続させたい
  • 内部リンクや構造を適切に整理し、検索順位を維持したい

対応策: リニューアル時にサイト構造を大きく変えないことで、SEOの評価を維持する。

3. 運用を改善したいが、サイト全体を作り直すほどではない

  • CMSの使い勝手が悪く、更新の負担が大きい
  • 一部のページのみ追加・改修したい

対応策: 既存CMSのままUIを改善する、または部分的に新CMSを導入することで運用を最適化。

関連ページ: コンバージョンにつなげるUX/UI設計

リニューアルでは対応しきれないケース(新規制作が必要な場合)

リニューアルの範囲が部分的な改修で済まない場合、結果的にサイト全体の見直し(=新規制作)が必要になることがあります。

1. あるべき姿と現状のギャップが大きい

  • 既存サイトの情報設計やUIが根本的に目的と合っていない
  • デザインだけでなく、ナビゲーションや導線設計も変える必要がある

2. CMSを刷新しないと運用が困難

  • 旧CMSの制約が多く、管理が非効率になっている
  • 更新作業を簡単にしたいが、現CMSの機能では対応できない

3. 企業の事業戦略が変わった

  • ターゲット層や提供するサービスが変わった
  • 既存のコンテンツが新しい戦略に適合しない

このような場合、部分的な改修では対応しきれず、サイト全体の作り直しが必要になることが多いです。

関連ページ: 戦略設計(Web制作の成功を決めるプロセス)

結論 - 判断基準はスコープ次第

リニューアルと新規制作のどちらを選ぶかは、**「何をどこまでやるか=スコープ次第」**です。

  • リニューアルで対応できる範囲なのか?
  • 全体を見直さないと、課題が解決できないのか?

コストだけでなく、将来的な運用負担や、成果をどこまで高められるかを考慮し、最適な選択をすることが重要です。

「リニューアル or 新規制作」どちらが最適か迷っている方へ。まずは無料相談をご利用ください。

投稿者プロフィール

橋本敬(はしもとたかし)
橋本敬(はしもとたかし)
プロデューサー・クリエイティブディレクター。早稲田大学政治経済学部卒業。リクルートグループ、オン・ザ・エッヂ、ミツエーリンクス、博報堂アイ・スタジオを経て独立、株式会社ブリッジを設立。徹底的なユーザー視点でのWEBサイトの構築やコンテンツ制作を通じて事業課題の解決を支援している。