SEOについて思っていること

SEOの記事を書くときって、どうしても「読者の役に立つものを作るぞ!」って構えがちなんだよね。で、その「役に立つもの」っていうのは、大抵の場合、「知りたい情報がズバッと手に入る」みたいなことを指している。たとえば、「SEOに効果的な5つのポイント」だとか、「初心者でもわかる記事の書き方」みたいなやつ。それは、もちろん悪くない。むしろ、多くの人にとってはありがたい話のはずだ。役に立つっていうのは、やっぱり重要なんだ。

SEO対策された役に立つものが多すぎる

でもさ、役に立つだけでいいのかな?っていう疑問が、僕にはずっとあって。なんというか、「役に立つもの」って、たくさんありすぎるんだよね。インターネットを探せば、同じような内容の記事が山のように見つかる。たとえば、「SEOのコツ」を知りたくてググれば、数えきれないくらいの同じような記事が並んでるわけで。その中からどれを選ぶかって、ほとんど運だったりする。順位はもちろん、目についたタイトルとか、それこそ気分とか。

だからこそ思うんだけど、これからは「役に立つ」だけじゃなくて、「読んでいて楽しい」とか、「なんかこの文章、好きかも」とか、そういう感覚がもっと大事になるんじゃないかなって。人が情報を求めるときって、たしかに役に立つものが欲しいんだけど、それと同時に、「この人の言葉がしっくりくる」とか、「読んでるうちにひきこまれた」とか、そういう部分にも価値を感じてると思うんだよね。みんなで同じような記事を量産するゲームをいつまで続けるんだろうって思っていたところに、AIでそれっぽい文章がものすごいスピードで生み出されるようになって、余計にそう思うことが増えたんだ。

「らしさ」が大事になる

それから、ユーモアってのも、案外バカにできないんだよね。真面目な話をするときこそ、軽いジョークを挟むとか、少し砕けた表現を使うとか。それがあると、読者は「あ、これなら最後まで読めそうだな」って思う。情報が多すぎる世の中で、最後まで読んでもらえる文章って、それだけでかなり価値があると思うんだ。

たとえば、「SEOのコツ、3選!」みたいなタイトルでもいいんだけど、そこに「読まれなくてもへこまないための工夫」みたいな余計なひと言を入れると、ちょっとだけ人間味が出る。AIが記事を書くようになった今、そういうところで「らしさ」を出すのが、これからもっと大事になるんじゃないかな。

noteなんかは、この人面白いなって思ったらフォローしていくよね。少なくとも僕はそう。

役に立つことは、もちろん大事。でもね、「らしさ」とか面白さがないと、心に引っかからない。これだけ情報があふれていると、「役に立つ」よりも「気になる」と思われたほうが、ずっと強いんじゃないかなと思ったりもする。

SEOだから、アクセスしてもらうことが大切なのは言うまでもないけど、記憶に残るということも同じように大事なんだ。

余白や余韻が読者の心に残る

あとね、「余白」も大事だなと思う。これは文章そのものの話だけじゃなくて、書き手の心持ちというか、「完璧な記事を書こうとしない」余白。読者にちょっと考える余地を残してあげるとか、情報を詰め込みすぎないとか。たとえば、「これが正解です!」って言い切るんじゃなくて、「こんな考え方もありますよ」ってふわっとした余韻を残す。そういうのって、意外と読者の心に残るんだよね。(と、書いていたら、木曜洋画劇場の木村奈保子さんの「あなたのハートには、何が残りましたか?」を思い出した!)

結局のところ、これからのSEOの記事って、ただ「役に立つ」だけじゃなくて、「その人らしさ」が出ているかどうかが大事なんだと思う。情報は誰でも書けるけど、その情報をどうやって届けるかで、その人らしさが出てくる。それが、読者にとっての「またこの人の記事を読みたい」っていう感覚につながるんじゃないかな。

だから、SEOのことを考えるとき、少し肩の力を抜いてみるのもいいと思う。便利で役に立つだけじゃなくて、「なんかこれ、ちょっと面白いな」って思ってもらえるような、そんな文章を目指してみる。それが、これからのSEOの面白いところだし、文章を書くってことの本質なんじゃないかな。

その本質をおさえたうえで、みんなに読んでもらえる、勝てるコンテンツをつくっていく。これが今考えていることだったりするのだ。

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プロデューサー日誌

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ブリッジ代表の橋本の日々の気づきや考えに関するコラム。

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投稿者プロフィール

橋本敬(はしもとたかし)
橋本敬(はしもとたかし)
プロデューサー・クリエイティブディレクター。早稲田大学政治経済学部卒業。リクルートグループ、オン・ザ・エッヂ、ミツエーリンクス、博報堂アイ・スタジオを経て独立、株式会社ブリッジを設立。徹底的なユーザー視点でのWEBサイトの構築やコンテンツ制作を通じて事業課題の解決を支援している。