AIに試される面白がる力

AIと話していると、時間が経つのを忘れる。
自分の考えを広げてくれるし、自分にはない発想を目の前にぽんっと出してくれる。
まるで、旧知の友人とおしゃべりしているかのように、
「そういう考え方もあるのか!」と、思わず膝を打つ瞬間がある。

それどころか、たまに意気投合してしまうこともあって。
「そうそう、そういう感覚!」 と、AI相手に妙なシンパシーを感じることすらある。
なんだかちょっと、可笑しくて。

でも、そんなふうにAIと話しながら、ふと考えることがある。
「自分にしかできないことって、なんだろう?」と。

よく、AIに仕事を奪われるとか、 AIが進化して人間の価値がどうのこうの、という話を目にする。
でも、それってそもそもAIにやらせたほうがいいことなんじゃないか。
AIのほうが速くて、正確で、効率的にできることなら、 むしろ喜んでお任せしてしまえばいい。

大事なのは、AIができないことに自分の時間を使うこと。

アイデアをこねくり回したり、
まったく関係なさそうなもの同士をくっつけたり、
誰かの心を動かす言葉を探したり。
そういう「ちょっと厄介なこと」こそ、人間の出番なのだ。

AIと一緒に仕事をしていると、自分の中の「面白がる力」が試される。
「なんでこうなるんだろう?」と考えたり、
「こっちのほうがいいんじゃない?」と疑ってみたり。
AIが投げてきたボールを、 どう打ち返すかを楽しめるかどうか。

結局のところ、AIに何ができるか、ではなくて、 AIを使って、自分がどう面白くなれるか。
そのほうが、ずっとワクワクする話だと思うのだ。

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投稿者プロフィール

橋本敬(はしもとたかし)
橋本敬(はしもとたかし)
プロデューサー・クリエイティブディレクター。早稲田大学政治経済学部卒業。リクルートグループ、オン・ザ・エッヂ、ミツエーリンクス、博報堂アイ・スタジオを経て独立、株式会社ブリッジを設立。徹底的なユーザー視点でのWEBサイトの構築やコンテンツ制作を通じて事業課題の解決を支援している。