AI検索時代 ホームページ:アイキャッチ画像

ChatGPTやGeminiなどの生成AIが身近になり、私たちの情報の探し方は少しずつ変わってきています。以前であれば、何かを調べるときには検索エンジンを使い、表示されたWebサイトをいくつか見比べるのが一般的でした。しかし最近では、「おすすめのサービスを知りたい」「この会社について教えてほしい」といったことを、まずAIに聞く人も増えています。

こうした変化を見ると、「AIが企業について説明してくれるなら、ホームページは必要なくなるのではないか」と感じるかもしれませんが、私たちは、むしろAI検索が広がるからこそ、企業ホームページの重要性は高まっていくと考えています。

その理由は、大きく2つあります。

1つ目は、AIに自社を正しく理解してもらうための情報源になること。
2つ目は、AIを通じて自社を知った人が、その企業を信頼できるか確かめる場所になることです。

理由1 AIに自社を正しく理解してもらうため

これまで企業ホームページは、主に「人に情報を伝える場所」として考えられてきました。サービス内容を紹介したり、実績を掲載したり、問い合わせにつなげたりする役割です。

もちろん、こうした役割はこれからも変わりません。一方でAI検索が広がることで、ホームページに掲載されている情報を読む相手は、人だけではなくなってきています。

これまでは、企業 → ホームページ → 人という流れが中心でしたが、これからは、企業 → ホームページ → AI → 人という情報の流れも増えていくと考えられます。

たとえばユーザーがAIに「○○に強い会社を教えて」「このサービスを提供している企業を比較して」と質問したとします。AIがその企業について説明するためには、判断材料となる情報がWeb上に存在している必要があります。

  • どのような会社なのか。
  • 誰に何を提供しているのか。
  • 何を得意としているのか。
  • どのような実績があるのか。

こうした情報を企業自身がホームページで発信しておくことが、AIに自社を理解してもらうための土台になります。AIに取り上げてもらうためにも、まずはAIが参照できる情報を用意しておく必要があるということです。

「ホームページがある」だけでは十分ではない

ただし、すでにホームページを持っていれば安心というわけではありません。サービス内容が抽象的だったり、現在の事業内容と掲載情報にズレがあったりすると、自社の特徴は正しく伝わりません。

たとえば、「高品質」「丁寧な対応」「豊富な実績」と書いてあっても、それだけでは他社との違いまでは分かりません。どんな顧客を支援しているのか、どんな課題を解決できるのか、どのような事例があるのかまで具体的に整理することが重要です。

これは人にとって分かりやすくなるだけでなく、AIに企業を理解してもらううえでも大切です。

AI検索時代のホームページでは、見た目だけではなく、自社について必要な情報が整理されているかという視点で見直す必要があります。

理由2 AIで知った企業を、自分の目で確かめるため

もう一つ重要なのが、AIを使う人の視点です。

AIは非常に便利ですが、一方で「AIの回答が必ず正しいとは限らない」ということも、利用する側は理解し始めています。情報が古いこともあれば、企業の特徴を十分に捉えられていない場合もあります。そのため、AIから企業やサービスを知ったとしても、その回答だけで判断を終えるとは限りません。

  • 「本当にこういう会社なのだろうか」
  • 「実際にはどんなサービスを提供しているのだろう」
  • 「どんな実績があるのだろう」

そう思ったとき、確認先になるのが企業の公式ホームページです。

これからは、AIで知り、ホームページで確かめる。という行動も増えていくのではないでしょうか。

ホームページは企業の「信頼のカタチ」

企業ホームページには、サービス内容だけでなく、その企業を判断するためのさまざまな情報があります。会社概要、実績、事例、スタッフ紹介、代表メッセージ、コラム、ニュースなどです。

ユーザーはそれらを見ながら、

  • 「信頼できる会社なのか」
  • 「安心して相談できそうか」
  • 「自分たちと考え方が合いそうか」

といったことまで判断しています。

AIやSNS、口コミサイトでも企業について知ることはできます。しかしホームページは、企業自身が責任を持って「私たちはこういう会社です」と伝えられる場所です。だからこそ、ホームページは企業にとっての**「信頼のカタチ」**になるのだと思います。

反対に、AIでは魅力的な企業として紹介されていても、実際にホームページを見ると情報が古い、サービス内容が分からない、会社について知りたい情報が載っていない。そうした状態では、せっかく興味を持ってもらえても、問い合わせまで進まない可能性があります。

AIが企業との出会いをつくったとしても、最終的な信頼は企業自身がつくらなければなりません。

AIに分かりやすいだけでは選ばれない

ここまでを見ると、「AIに理解されやすい情報を増やせばよい」と思うかもしれません。しかし、それだけでは十分ではありません。

企業情報やサービス内容、実績を整理することは重要ですが、それだけでは同業他社と似たようなホームページになりやすくなります。最終的に「この会社に相談したい」と判断するのは人です。

どんな考え方で仕事をしているのか。
何を大切にしている会社なのか。
他社との違いはどこにあるのか。

こうした部分は、文章や写真、デザイン、事例の見せ方などを通じて伝えていく必要があります。

これからの企業ホームページには、AIに正しく理解してもらうための情報設計と、人に選んでもらうための表現設計の両方が必要です。

AIを意識するからといって、デザインが重要でなくなるわけではありません。むしろ必要な情報が整理されるほど、その企業らしさをどう表現するかが、他社との差につながっていくと考えています。

AI検索時代に合わせて、ホームページを見直す

AIの普及によって、企業と顧客が出会う場所はこれからさらに増えていくでしょう。検索エンジンだけでなく、AIやSNS、口コミ、比較サイトなど、企業を知るきっかけは多様になっています。

それでも、企業自身が「私たちは何者なのか」を伝える場所は必要です。

ホームページは、AIが企業を理解するための情報源であり、AIから企業を知った人が、その会社を確かめる場所でもあります。つまり、AIによってホームページが不要になるのではなく、ホームページに求められる役割が変わってきているのです。

もし現在のホームページが数年前につくられたままになっているのであれば、デザインの古さだけでなく、

今の自社について必要な情報がそろっているか。
AIにも人にも、自社の特徴が正しく伝わるか。
競合との違いや自社らしさを表現できているか。

という視点から見直してみてはいかがでしょうか。

これからのホームページリニューアルでは、見た目を新しくするだけでなく、企業が持っている情報を整理し、AIにも人にも伝わる形へ整えていくことが重要になります。

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投稿者プロフィール

kinoshita
kinoshita
Webデザイナー。中小企業のコーポレートサイトを中心に、見た目だけでなく、情報の伝わり方や使いやすさを踏まえたデザインを担当。