Webサイト制作にはどれくらい期間がかかる?

Webサイトの制作を担当することになったとき、早い段階で確認しておきたいのが制作期間です。

「3か月くらいあれば完成するのか」
「半年後の公開に間に合うのか」
「いつ制作会社へ相談すればよいのか」

制作の規模や内容によって必要な期間は異なるため、一概に何か月とは言えません。ただし、一般的なコーポレートサイトであれば、企画を始めてから公開するまで3〜6か月程度がひとつの目安になります。

大切なのは、デザインや実装にかかる時間だけで考えないことです。実際のWebサイト制作では、その前に目的や掲載内容を整理し、社内で確認しながら原稿や写真を準備する時間が必要です。

この記事では、Webサイト制作にかかる期間の目安と、期間が長くなる理由、希望する時期に公開するために準備しておきたいことを解説します。

Webサイト制作の期間は3〜6か月が目安

一般的な企業のWebサイトを制作する場合、公開までの期間は3〜6か月程度が目安です。

ただし、ページ数が少なく、掲載する原稿や写真がすでに揃っている場合は、1〜2か月程度で制作できることもあります。一方で、事業内容の整理や原稿作成から始める場合、複数の部署が関わる場合、複雑なシステムを組み込む場合は、半年以上かかることもあります。

おおよその目安は次のとおりです。

Webサイトの規模・内容制作期間の目安
数ページ程度の小規模サイト1〜2か月
一般的なコーポレートサイト3〜6か月
原稿や構成から整理するコーポレートサイト4〜6か月
採用サイト、大学・医療機関など情報量の多いサイト6〜12か月
多言語対応や複雑なシステムを含むサイト6か月〜1年以上

同じページ数でも、すでに内容が決まっているサイトと、何を伝えるかを考えるところから始めるサイトでは、必要な期間が変わります。

見積書に記載された制作期間を見るときは、何を起点として何を終点としているのかも確認しておきましょう。契約から公開までを指している場合もあれば、原稿や素材がすべて揃ってからの期間を指している場合もあります。

Webサイト制作はどのような流れで進むのか

Webサイト制作は、すぐにデザインから始まるわけではありません。一般的には、次のような工程で進みます。

1.目的や要件を整理する

最初に、なぜWebサイトを作るのか、誰に何を伝えたいのか、公開後にどのような行動をしてほしいのかを整理します。

新規顧客からの問い合わせを増やしたいのか、採用応募につなげたいのか、複雑な事業内容を分かりやすく伝えたいのかによって、必要なページや構成は変わります。

この段階には、2〜4週間程度かかるのが一般的です。社内で目的が共有されていない場合や、複数の部署へのヒアリングが必要な場合は、さらに時間がかかります。

2.サイト全体の構成を決める

目的と対象が整理できたら、必要な情報を洗い出し、サイトマップを作ります。

重要なのは、自社が伝えたい情報を並べるだけではなく、訪問者が理解し、判断できる順番に整えることです。既存サイトのリニューアルでは、残すページ、削除するページ、新たに作るページもこの段階で検討します。

サイトの規模にもよりますが、構成の整理には2〜4週間程度かかります。

3.各ページの内容と原稿を作る

サイトマップが決まったら、各ページに何を掲載するのかを具体的にします。ページ構成を作り、それに沿って原稿や写真、図版などを準備します。

Webサイト制作で時間がかかりやすいのが、この工程です。

原稿を自社で用意するのか、制作会社が取材して作成するのかによっても進め方は変わります。サービスの強みや他社との違いがまだ言葉になっていない場合は、ヒアリングや整理にも時間が必要です。

ページ構成と原稿の作成には、1〜2か月程度を見ておくとよいでしょう。

4.デザインを作る

ページの内容が決まったら、デザインに進みます。

通常は、まずトップページや主要な下層ページのデザインを作り、方向性を確認してから、ほかのページへ展開します。

デザインの制作期間は3〜6週間程度が目安です。ただし、社内での確認に時間がかかったり、確認後に掲載内容が大きく変わったりすると、デザインの修正にも時間が必要になります。

5.Webサイトとして実装する

確定したデザインをもとに、ブラウザで閲覧できるWebサイトを構築します。

パソコンやスマートフォンへの対応、更新システムの組み込み、お問い合わせフォームの設置などもこの工程で行います。

実装には1〜2か月程度かかるのが一般的です。会員機能、予約機能、外部システムとの連携などがある場合は、さらに長くなります。

6.確認と公開準備を行う

実装が終わったら、表示や動作を確認します。

誤字脱字、リンク切れ、フォームの送信、スマートフォンでの表示などを確認し、必要な修正を行います。リニューアルの場合は、旧ページから新ページへの転送設定や、アクセス解析の設定も必要です。

最終確認から公開までは、2〜4週間程度を見ておくと安心です。

これらの工程は一部を並行して進めることもあるため、単純にすべての期間を足したものが制作期間になるわけではありません。ただし、前の工程が決まらなければ次へ進めない場面も多くあります。

Webサイトの制作期間を左右するもの

Webサイトの制作期間は、ページ数だけで決まるわけではありません。主に次のような要素に左右されます。

掲載する内容が整理されているか

目的、対象、伝える内容が整理されていれば、制作は比較的スムーズに進みます。

一方で、「どのようなサイトにするかを制作会社と一緒に考えたい」という場合は、制作に入る前の整理に時間が必要です。

この時間は、単なる準備期間ではありません。Webサイトの方向性を決める大切な工程です。ここを急ぐと、デザインができてから内容を見直すことになり、かえって制作期間が長くなることがあります。

原稿や写真を誰が準備するか

原稿や写真の準備が遅れると、デザインや実装も進められません。

自社で原稿を書く場合は、通常業務と並行して作業することになります。担当者だけで書けないページについては、社内の誰に確認するのかも決めておく必要があります。

制作会社に原稿作成や撮影を依頼する場合は、取材や撮影の日程も制作期間に含まれます。

社内の確認にどれくらい時間がかかるか

担当者が確認した後、上司、経営者、各部署など、複数の人の承認が必要になることがあります。

誰がどの段階で確認するのかが決まっていないと、確認のたびに制作が止まります。特に、制作の終盤になって初めて決裁者が内容を確認すると、構成やデザインから見直すことになりかねません。

制作開始前に、確認する人と意思決定の方法を整理しておくことが重要です。

必要な機能がどれくらい複雑か

一般的なお問い合わせフォームやお知らせ更新機能であれば、制作期間への影響は限定的です。

一方で、予約、会員管理、商品検索、多言語、外部データベースとの連携などが必要な場合は、設計、開発、テストに時間がかかります。

必要な機能は、制作途中ではなく、できるだけ早い段階で制作会社へ伝えましょう。

リニューアルするサイトの情報量

既存サイトをリニューアルする場合は、現在のページを新しいサイトへ移す作業も発生します。

ページ数が多いほど、残す情報と削除する情報の判断、原稿の修正、データの移行、公開後の転送設定などに時間がかかります。

現在のサイトに何ページあるのか分からない場合は、まずページの一覧を作るところから始める必要があります。

Webサイト制作が予定より遅れる主な理由

制作期間が延びる原因として多いのは、制作会社の作業そのものよりも、制作途中で内容が決まらなくなることです。

たとえば、次のような状況があります。

  • 制作の目的や優先順位が共有されていない
  • 誰が最終決定するのか決まっていない
  • 原稿や写真の準備が予定どおり進まない
  • 確認する人によって意見が異なる
  • デザイン完成後に掲載内容が追加される
  • 制作途中で必要な機能が増える
  • 各部署からの確認がなかなか戻ってこない

制作を始めてから考えてはいけないということではありません。制作会社との対話を通じて、初めて整理できることもあります。

ただし、制作途中で判断することと、判断する人が決まっていないことは別の問題です。決めるべき内容と意思決定の方法を明確にしておくことで、進行は安定します。

希望する時期に公開するために準備しておきたいこと

公開希望日が決まっている場合は、制作会社へ相談する前に、次の点を確認しておくと進めやすくなります。

公開日とその理由

「できれば10月」なのか、「10月1日に必ず公開する必要がある」のかによって、制作計画は変わります。

新商品の発売、採用活動、展示会、年度の切り替えなど、公開日を動かせない理由がある場合は、最初に制作会社へ伝えましょう。

弊社のお客様事例では、決算に合わせた年度の予算や学校の創立記念日、キャンペーン、マスメディアでの発表などがあります。

Webサイトを作る目的

問い合わせを増やす、採用を強化する、会社の信頼性を高めるなど、現時点で考えている目的を整理します。

細かなページ構成まで決める必要はありませんが、何を実現するためのサイトなのかは、社内で共有しておく必要があります。

社内の確認体制

誰が担当し、誰が確認し、誰が最終決定するのかを決めます。

関係する部署が多い場合は、どの段階で意見を聞くのかも整理しておくと、後から大きな変更が起きにくくなります。

原稿や素材の準備方法

原稿を社内で作るのか、制作会社へ依頼するのかを考えます。

写真、会社案内、サービス資料、採用資料、ロゴデータなど、既存の素材がどこにあるのかも確認しておきましょう。

すべて揃えてから相談する必要はありません。何があり、何が足りないのかが分かるだけでも、制作会社は現実的なスケジュールを立てやすくなります。

短期間でWebサイトを制作することはできるのか

条件が揃えば、通常より短い期間でWebサイトを制作することは可能です。

たとえば、ページ数を絞る、既存の原稿や写真を活用する、複雑な機能を入れない、社内確認を短期間で行うといった方法があります。

すべてを一度に完成させるのではなく、公開時に必要なページを優先し、公開後に追加する方法もあります。

ただし、単純に各工程の時間を短くすると、目的や内容を十分に整理できないまま制作が進んでしまいます。確認やテストの時間まで削れば、公開後の不具合にもつながります。

急いで作る場合ほど、「何を優先し、何を後にするか」を明確にすることが大切です。

制作会社にはいつ相談すればよいのか

一般的なコーポレートサイトであれば、公開希望日の6か月ほど前には相談を始めるのがおすすめです。

制作会社を比較して選ぶ場合は、問い合わせ、打ち合わせ、提案、見積もり、社内検討、契約だけでも数週間かかります。公開希望日の3か月前に相談しても、実際に制作へ使える期間は2か月程度しか残っていないことがあります。

情報量の多いサイトや複数部署が関わるサイトであれば、公開の9か月から1年前に相談を始めても早すぎることはありません。

まだ何を作るか決まっていない段階でも、制作会社へ相談することはできます。むしろ、公開時期が決まっているのであれば、内容をすべて決めてからではなく、計画を立てる段階で相談した方が現実的な進め方を選べます。

まとめ

Webサイト制作にかかる期間は、一般的なコーポレートサイトで3〜6か月程度が目安です。

ただし、制作期間はページ数だけでは決まりません。目的や掲載内容の整理、原稿と写真の準備、社内確認、必要な機能などによって変わります。

予定どおりに公開するために大切なのは、すべてを事前に決めることではありません。何を決める必要があり、誰が判断し、どのような順番で進めるのかを明確にすることです。

公開希望日が決まっている場合は、必要な内容が揃っていなくても、早めに制作会社へ相談しましょう。準備に必要な時間も含めて計画することで、制作を無理なく進めやすくなります。

Webサイト制作について相談する

ブリッジでは、強みや伝える内容の整理から、サイト構成、原稿、デザイン、実装まで一貫して支援しています。

公開したい時期は決まっているものの、何から始めればよいか分からない段階でもご相談いただけます。現在の状況を確認し、公開までに必要な工程と現実的なスケジュールを一緒に整理します。

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投稿者プロフィール

橋本敬(はしもとたかし)
橋本敬(はしもとたかし)
プロデューサー・クリエイティブディレクター。早稲田大学政治経済学部卒業。リクルートグループ、オン・ザ・エッヂ、ミツエーリンクス、博報堂アイ・スタジオを経て独立、株式会社ブリッジを設立。企業とユーザーの文脈設計を得意としている。公益財団法人画像情報教育振興協会委員