webサイトをじっくりと育てる

橋本です。

この記事を書いているのは2020年12月5日の土曜日。あと1ヶ月弱で今年も終わります。2020年は新型コロナウイルスで、これまでの普通が普通ではなくなりました。急激なDX(デジタルトランスフォーメーション)を強いられた企業も多いと思います。

僕たちのもとにも助成金や補助金を活用してWEBサイトやECサイトを新たに立ち上げたい、リニューアルしたいという相談が増えました。春先はおそらく先行きが見えず、今を何とかすることに精一杯でWEBどころじゃないという会社も多かったのではないでしょうか。

僕たちも同じです。在宅勤務を導入したり、社内外の打ち合わせがオンラインにシフトしたことで、意思の疎通や作業効率の面でしばらくは試行錯誤が続きました。

そんな中、8月の終わりくらいからサイトの新規立ち上げの相談の数が増え、数社のサイトの立ち上げに携わり、現在もWEBサイトとECサイトの立ち上げのプロジェクトを動かしています。

DXは単純なデジタル化やWEB化ではない

実際に相談を受けた印象は、DXの捉え方によって、相談の内容がはっきり別れるということです。

一番の違いは、DXをビジネスモデルの変革の手段と捉えて新たな価値を提供していこうと考えているかどうかです。

うまくいきそうな相談はwebサイトやECサイトを手段として捉えているのに対し、うまくいかなそうな相談はwebサイトやECサイトをつくることが目的になってしまっています。

サイトを作ることが「目的」であれば、ある程度の時間をかければゴールに到達します。

一方で、サイトを作ることをビジネスモデルの「変革の手段」、「価値提供の手段」として捉えるならば、サイトを作って運用していくことは中長期の取り組みになります。

DXとは、単にビジネスにデジタルを取り入れることやwebサイトを使うことでもなく、それらを活用して自分たちのビジネスを変化させていくことです。

webの活用でいえば、サイトを作って終わりではなく、コンテンツ一つ一つにメッセージを込めて、花に水をやるようにじっくりと育てていく必要があるのです。

webサイトは花に水をやるようにじっくり育てる

「この状況下で、そんな呑気なこと言ってられるか」と思う人もいるかもしれません。でも、ホームページやwebサイトの向こう側にいる顧客との信頼関係は一朝一夕にできあがるものではないですし、メッセージをきちんと届けるのも簡単なことではありません。

それでも最適化を図りながらコツコツと積み上げていけば、新たな価値を提供するためのツールとして機能するようになります。

コロナがいつ収束するかもまだ見えない状況ですが、コロナが収束したとしても、マーケットは以前のような状態には戻らないでしょう。ビジネスにおいても、商品やサービスの選定や購買プロセスが変わり、一度も対面することなく取引が完結するということも普通になりつつあります。

動き出したデジタル化、ネット化の流れは、一時的に対応して終わりではなく、時流に合わせて変わり続けることを求めてきます。これまでの常識が通用しなくなってきた…と感じる時は変化のチャンスです。

こんな時だからこそ、地に足をつけてじっくりとwebサイトを育てていきませんか?

 

投稿者プロフィール

橋本敬(はしもとたかし)
プロデューサー・クリエイティブディレクター。早稲田大学政治経済学部卒業。リクルートグループ、オン・ザ・エッヂ、ミツエーリンクス、博報堂アイ・スタジオを経て独立、株式会社ブリッジを設立。徹底的なユーザー視点でのWEBサイトの構築やコンテンツ制作を通じて事業課題の解決を支援している。