【3分でわかる】ホームページ制作に活かすデザイン思考とは?誰でもイノベーション起こせる方法。

ブリッジのWEBディレクター、藤田です。
3本目の【3分でわかるシリーズ】では、
私たちがホームページ制作、WEB制作をするときに使う「デザイン思考」について書きました。
デザイン思考の話をすると、認識のずれが起きてしまうので本題に入る前に少しだけお伝えさせてください。
「デザイン思考」の「デザイン」とは みなさんがよく耳にする"デザイン"ではないということです。
デザインとは設計という意味なので、デザイン思考とは商品をデザインして「飾る」のではなく「設計」するための思考法なのです。
そしてデザイン思考が最も大切にしていることは共感、つまりユーザーに寄り添うことです。
デザイン思考とはイノベーションを起こすためにも役に立つ思考法なので、ビジネスやサービスを考えるときに使われることが多いですが、私たちはWEBサイトを制作するときにこの考え方を取り入れ行ないます。
ウェブ制作におけるイノベーションとは
ウェブ制作におけるイノベーションとは、リアルでの活動だけ、ウェブサイトだけだと効果が限定的ですがを、コーポレートサイトやECサイトなどのウェブ、SNS、リアルなど複数の活動を連携させることで相乗効果を生み出すことであると考えます。
そのためウェブサイトはイノベーションを起こすための仕掛けの一つだと認識しています。
ウェブ制作を行うときにはどうすれば相乗効果を作り出すことができるか、ということを考えていきます。
相乗効果を生み出すためにはトリガーが必要です。
また、ウェブ・SNS・リアルの組み合わせや関連性を作っていくことは大切ですが、それはある日突然つながるものというわけではありません。
相乗効果やつながりを見つけるためにはユーザーやユーザーの振る舞いを観察することが必要になります。
私たちのウェブ制作では、つくるだけではなく関連する他のツールやメディア、リアルでの活動(イベントなど)をつなげて考え、設計します。
イノベーションは考え方次第で誰にでも起こせる。
そんなイノベーションですが、突拍子もないアイデアがないと起こせないものだと考える方も多いでしょう。
しかし、デザイン思考を用いれば誰にでもイノベーションを起こすことができると言われています。
なぜなら、0→1を起こすイノベーションは、ある日急に浮かんでくるものではなく「観察」の中にあるからです。
ここでの観察とは、その行動を見過ごさずにキャッチすることです。
ウェブ制作においては、観察をもとに仮説をたててサイトの構造や画面などの情報設計やデザイン設計を行いますが、相乗効果を生み出すためにSNSやリアルとの連携も併せて設計します。
デザイン思考では、ユーザーやユーザーの振る舞いを観察することで、その人が本当に求めているコンテンツにたどり着けるように導線を作っていくことになりますが、その導線はサイトの中だけにとどまらないと考えることができます。
また、リアルからサイトへの導線を設計することもあります。
競合との比較は潜在的ニーズを満たせない
本当に求めている「潜在的ニーズ」を見つけるためには、手段を目的化しないことが必要です。
本当は何を求めているのかと、お客様のことを見ることなく固定概念、競合との比較、過去の成功体験を根拠に考えてしまった時、そこには独りよがりな商品が生まれてしまいます。例えば、以下のようなことが挙げられます。
- 「カフェだからゆっくりくつろぎたいに違いない」という固定概念。
- ライバル社のスナックでは〇〇味を発売したらしい、我々も〇〇味を開発しよう、という競合との比較。
- 前回はシンプルな路線がヒットしたから、次もシンプルな路線で進めるべきだ」という過去の成功体験に縛られてしまっていること。
このように、手段を目的化してしまうことで、お客様の潜在的ニーズの発見からどんどん遠のいてしまいます。
デザイン思考は、「今よりもポジティブな感情を抱いてもらうため」にまずはじめに考えなければいけない「どのような欲求を満たすべきなのか」ということを探るための思考プロセスです。
インタビューやデータ分析より「観察」をするべき理由
「お客様が求めているものを知りたいんだったら、直接聞けばいいじゃん。」
お客様のニーズを発見する手段として、アンケートやインタビューが挙げられると思います。
しかし、アンケートやインタビューでなど「顧客に直接聞く」ことからは、本当に求めている物を発見することが難しいと言われています。なぜなら、これらはその回答者にとっての常識や思い込みなど「偏り」があるため、本心からのニーズを得るには難しいからです。
また、あなたが実際にアンケートやインタビューで「遠慮なくおっしゃってください!」と言われたとしても、
心の奥底の本音を話すでしょうか?
きっとあなたは伝えたほうが良いこと・伝えたら気分を害してしまうこと、を瞬時に判断しインタビューに答えると思います。
そのためアンケートやインタビューでは、お客様の本心のニーズを獲得することは難しいと考えます。
データを分析は、同じ情報でもどの角度から切り取るかで結果や考察内容が大きく異なるのが特徴です。
例えば、「性別」「年齢」「職業」「居住地」「時間」などの項目の組み合わせ方次第で、様々な分析結果が出ます。
切り取り方によって結果が変わってくるため、仮設を検証したい時や、聞くべき質問が決まっている時などは有効です。
しかし、潜在的ニーズを発見するための手段としては難しいと言われています。
デザイン思考で「観察」が重要視される理由は、欲求が最も現れる行動にフォーカスを当てることで、お客様自身も気づかない心の奥底で何を求めているのかを知るために活用できるからです。
デザイン思考の「観察」については以下の記事で具体例を用いてお話しています。
人の何気ない行動には全て感情が紐付いている
この記事ではお客様自身もまだ気づいていない欲求を発見するための有効な方法が「観察」であるとお伝えいたしました。
その欲求はウェブサイトだけで満たされないこともあるので、リアルやSNSと連携させることでウェブサイトの使い方は変わります。
デザイン思考によってホームページ制作にイノベーションを起こすには、サイトで閉じて考えるのではなく、さまざまなメディアやリアルと連携させて考えることが大切です。
こうした考えを持ってホームページ制作をすることがイノベーションにつながると考えます。
次回は、具体的にどのように観察するのかということについてお伝えします。
投稿者プロフィール


- プロデュースチーム ディレクター。早稲田大学人間科学部卒業。大阪出身。