
ホームページをしばらく運用していると、「なんとなく古く見える」「情報が増えて分かりにくくなった」「今の事業内容と合っていない気がする」と感じることがあります。
ホームページの見直しというと、まずデザインを新しくすることを思い浮かべるかもしれません。もちろん見た目も大切ですが、実際にはそれだけではありません。
数年前に作ったホームページが、現在の事業内容や顧客、営業活動、社内の運用体制に合っているか。ユーザーが知りたい情報にたどり着きやすいか。問い合わせや採用など、期待している役割を果たせているか。
既存のホームページを見直すときは、こうした部分まで含めて確認することが大切です。
今の会社を、ホームページが正しく表しているか
まず確認したいのは、ホームページに掲載されている内容と、現在の会社の実態が合っているかどうかです。
ホームページを公開した当初と比べて、新しいサービスが増えたり、力を入れる事業や顧客層が変わったりしている会社は少なくありません。
それにもかかわらず、今はあまり力を入れていないサービスがトップページに大きく残っていたり、新しく伸ばしたい事業がほとんど紹介されていなかったりすると、ユーザーには現在の会社像が正しく伝わりません。
まずは「このサイトを初めて見た人が、今の自社を正しく理解できるか」という視点で確認してみてください。
ユーザーが知りたい情報にたどり着きやすいか
長く運用しているホームページでは、少しずつ情報が増えていきます。
新しいサービスや事例、採用情報、コラムなどを追加しているうちに、サイト全体が複雑になっていることもあります。
社内では「どこに何があるか」が分かっていても、初めて訪れたユーザーには分かりづらいことがあります。
特に、社内組織やサービス名称を基準に分類していると、ユーザーが「自分の課題に合うサービスはどれか」を判断しにくくなることがあります。
ホームページの構成は、社内側の都合だけでなく、ユーザーがどんな目的で訪れ、どんな順番で情報を探すのかを基準に考えることが大切です。
情報が増えて整理しづらくなっている場合は、「情報が増えたWebサイトを、どう整理すればよいのか」も参考になります。
「見せたい情報」と「実際に見られている情報」が合っているか
ホームページを見直すときは、社内の感覚だけでなく、実際の利用状況も確認したいところです。
自社では力を入れているサービスでも、そのページがほとんど見られていないことがあります。反対に、想定していなかった記事やページに検索から多くのアクセスが集まっている場合もあります。
Google AnalyticsやSearch Consoleを見ると、どのページが見られているか、どんな検索から訪れているかが分かります。
ただし、アクセス数だけで判断する必要はありません。
「このページを商談前によく見てもらっている」「最近このサービスについての相談が増えた」といった営業現場の声も重要です。
アクセス解析と問い合わせ内容、営業現場の声を合わせて見ることで、改善すべきポイントが見えやすくなります。
問い合わせまでの流れに迷いがないか
サービス内容が分かりやすくても、ユーザーが次に何をすればよいか分からなければ、問い合わせにはつながりません。
サービスページを読んだあとに「自社でも対応してもらえるか」「費用はどのくらいか」と思ったとき、その疑問を解消する情報や相談への導線が近くにあるか確認してみてください。
問い合わせボタンがページ下部にしかなかったり、「お問い合わせ」とだけ書かれていて何を相談できるのか分からなかったりすると、そこで止まってしまうことがあります。
「自社に合うサービスか相談する」「費用について問い合わせる」など、次に何ができるのかが分かる導線にすることも有効です。
スマートフォンで実際に操作してみる
ホームページがスマートフォンに対応していても、必ずしも使いやすいとは限りません。
PCでは問題なく見えていても、スマートフォンでは文字が小さい、ボタンが押しづらい、表が画面からはみ出すといった問題が起きることがあります。
制作や更新を担当する人はPCで確認する機会が多いため、スマートフォンでの使い勝手を見落としがちです。
実際にスマートフォンでサービスを探したり、会社情報を見たり、問い合わせフォームまで進んだりしてみると、改善点が見つかることがあります。
「表示されているか」ではなく、「迷わず使えるか」という視点で確認してみてください。
古い情報を残したままにしていないか
ホームページでは、新しい情報を追加することには意識が向きますが、古い情報の整理は後回しになりがちです。
その結果、終了したサービスや昔の採用情報、過去のキャンペーンなどが残っていることがあります。
こうした情報があると、ユーザーはどれが現在の情報なのか判断しにくくなります。
ホームページを見直すときは、「何を追加するか」だけでなく、「今も必要な情報なのか」という視点で既存ページを確認することも大切です。
似たページは統合する、役割を終えたページは削除する、今の内容と合わないページは書き直す、といった整理も必要になります。
見直したあとも、更新を続けられるか
ホームページを整理しても、その後更新されなければ、数年後には再び同じ問題が起こります。
そのため、見直すときには公開後の運用についても考えておく必要があります。
誰が更新するのか、社内で対応する範囲と制作会社へ依頼する範囲をどう分けるのか、情報を更新するときに誰が確認するのか。
こうした部分が曖昧なままだと、CMSを導入していても実際には更新が止まりがちです。
大切なのは、「更新できるホームページ」にすることだけではありません。
実際に更新を続けられる運用体制をつくることです。
公開後のホームページ運用については、「ホームページって公開したら、どうしたらいいの?」でも詳しく紹介しています。
検索やAIから見ても、現在の会社が伝わる状態にする
ホームページの情報を最新にしておくことは、人が見るためだけに重要なのではありません。
検索エンジンやAIが企業やサービスについて情報を整理するときにも、公式サイトの情報は重要な手がかりになります。
SNSでは新しいサービスを発信しているのに、ホームページには数年前の情報しか載っていない。実績が増えているのに、公式サイトは昔のまま。
こうした状態では、検索やAIを通じて企業を調べる人にも、現在の会社像が伝わりにくくなります。
AI対策だからといって頻繁にページを変更する必要はありませんが、少なくとも事業内容やサービス、実績など、会社として正式に伝えたい情報は最新にしておくことが大切です。
AI検索を意識したホームページの考え方については、「AI対策って、どこまでしたらいいの?人のためのホームページを作るために考えたいこと」でも紹介しています。
ホームページの見直しは、デザインを変えることだけではない
ホームページに違和感を持ったとき、「デザインが古くなったからリニューアルしよう」と考えることがあります。
もちろん、デザインを見直す必要があるケースもあります。
ただ、見た目だけを新しくしても、掲載されている情報やサイト構成、問い合わせまでの流れ、公開後の運用方法がそのままであれば、根本的な問題は残ってしまいます。
まず確認したいのは、今の会社を正しく表しているか、ユーザーが必要な情報を見つけられるか、次の行動につながっているか、そして今後も更新を続けられるかということです。
すべてを一度に作り直す必要があるとは限りません。サービスページだけを書き直す、問い合わせまでの導線を改善する、古いページを整理する、といった部分的な改善で解決できる場合もあります。
一方で、情報構造やデザイン、運用方法まで複数の課題が重なっている場合は、サイト全体のリニューアルを検討した方がよいこともあります。
「なんとなく今のホームページが合わなくなってきた」と感じたときは、デザインだけを見るのではなく、現在の事業やユーザー、運用方法まで含めて、一度ホームページ全体を見直してみてはいかがでしょうか。
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投稿者プロフィール
- Webデザイナー。中小企業のコーポレートサイトを中心に、見た目だけでなく、情報の伝わり方や使いやすさを踏まえたデザインを担当。
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