「わかりやすいデザイン」における見た目の役割

前回、わかりやすいデザインには見た目の工夫よりまず情報設計が重要だ!という話をしました。
しかし「人が受け取る情報の8割は視覚から」といわれていることを考えると、見た目も「わかりやすいデザイン」において重要です。

そこで今回は、引き続きわかりやすいデザインについて考えるうえで、「見た目」の部分にはどういう役割があるのか考えてみました。
(今回もデザインの4原則やルールなどは一旦置いておきます。)

見た目の印象はそのデザインを見たユーザーが一番初めに感じるもので、続けてそれを読み進めるか、アクションを起こすか、つまりそのユーザーが求めているものがそこにありそうかどうかの判断を助けるものだと思います。

例えばネットで買い物をする時、安いものを探しているのであれば高級感のある洗練されたサイトよりも、価格や商品説明、写真など情報量の多いごちゃっとした印象のサイトを選ぶのではないでしょうか?
今では、カフェやごはんのお店を探すのにインスタを見る人が多いと思いますが、投稿された写真で食べ物やお店の雰囲気などをざっと見ていって、「なんかよさそう」と思ったものを選んで詳しい情報を見ていくと思います。

そんな感じで特別考えることなく見る見ないの選択をしていますが、見た目から受ける印象はその判断を助ける「わかりやすさ」につながります。

ユーザーがサイトを見るかどうかの判断は一瞬

普段みなさんがネットで何か検索する時を思い出してください。上の方からリンクを開いていって「なんか違う」と思ったら戻って別のリンクを開く、という感じじゃないでしょうか?そのくらい一瞬でユーザーは判断し、離れていきます。

見た目がターゲットや目的に合わないものだとそもそも見てもらえない可能性が高くなる、ということですね。

自分自身の行動を振り返ってみても、デザインにおいては見た目の役割は思っている以上に大きいことがわかります。

情報設計に基づく、成果につながるわかりやすいデザイン

見るかどうかの判断を短い時間で行っているということは、ユーザーはパッと見ただけでもたくさんの情報を受け取っているのだと思います。うまくできれば、ターゲットとなる人に感じてもらいたい印象を与えたり、その企業やサービスの「らしさ」を伝えたりすることができます。

その結果

  • ターゲットとなるユーザーに見てもらえる
  • 行動を起こしてもらえる
  • 競合の他社ではなく自社を選んでもらえる

といった成果につながりやすいのではないかと思います。

結論として、見た目は最初の印象やユーザーの判断に影響を与える重要な役割を果たしています。前回重要だと言っていた「情報設計」に基づき、ターゲットや目的に合わせて作られることで「成果につながるわかりやすいデザイン」ができるのだと思います。

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Oba Natsumi