SEO対策の消耗戦から抜け出すヒント

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WEB制作という仕事にやりがいを感じるのは、自分たちがつくったWEBサイトがクライアントのビジネスに役立った時です。これは、僕がWEB業界で働くようになった1998年からずっと変わりません。なんて書くと、かれこれ23年もWEBサイトやコンテンツを作り続けていることに、今さらながらにちょっとした驚きを感じます。

「人」を中心に考えるということ

かつてFlashというアプリケーションを使って、インタラクティブなコンテンツをつくることに没頭した時期があります。スペシャルコンテンツ、通称スペコンと呼ばれる、企業の製品やサービスを紹介するコンテンツの企画、制作に取り組んでいました。

当時は検索エンジンが今ほど力を持っていなかったので、技術を駆使して見る人の目を奪い、話題になるような表現によって口コミやメディアで紹介されることで認知を広めることを目的としていました。

商品やサービスについての理解を深めるためにクライアントのもとに通い、何度もヒアリングをして企画を煮詰め、モックをつくり、プレゼンをしながらブラッシュアップ。このようなステップを繰り返し繰り返し行いながら完成にたどり着く、といった作業は本当に楽しかったなと思います。

クライアントから「この商品の魅力を伝えるコンテンツを考えて欲しい」というオーダーを頂くたびに、やりがいとプレッシャーの混ざり合ったなんとも言えない高揚感を感じたものでした。

こうした仕事のやりがいは、どうしたらクライアントの商品の良さをその先のお客さんに伝えられるのかを考えること、そして表現手法や技術を駆使して伝えることにありました。注目を集めるには、いい意味で期待を裏切る驚きが必要だったし、商品の魅力の伝達と表現上の驚きをセットで考えるのは、楽しかったの一言に尽きるし、糧となり今の自分をつくっています。

当時、僕らのチームではペルソナという言葉を使ってはいなかったと思いますが、どんなプロジェクトもその商品を使うのはどういう人なのかを徹底的に考え抜くことからスタートしていました。

クライアントからもターゲット情報はもらいますが、そのターゲットに対してどういう体験を提供すれば、興味をもってもらえるのか、購買につながるのかを考えるためには、自分たちでとことん突き詰めないとストーリーがつくれなかったからです。

表現も技術も、僕らの仕事の中では商品の魅力を伝えるストーリーを語るために存在していると考えていました。

僕らがサイトやコンテンツをつくる時に、ターゲットを決めてストーリーを考えること、これは当時も今も変わっていません。

すべての中心には「人」がいます。

気がつけば「らしさ」を失っていないだろうか

その頃と現在では状況も技術も違いますが、「検索で上位表示されるサイトをつくって欲しい」というオーダーを頂くとなんだかもやもやしたものを感じることがあります。

WEBサイトの集客という点においては、検索エンジンで上位表示されることが重要な要素であることは間違い無いのですが、手段が目的化してしまっているように感じるからです。

検索エンジン対策という言葉もよくよく考えれば違和感があります。僕たちが向かうべきはお客様であるはずなのに、いつの間にか検索エンジンに意識が向いてるように感じることも多々あります。

スペシャルコンテンツの経験からすると、自社のお客様と向き合って情報を発信するということは、簡単なことではないと思うのです。検索エンジンの表示順位を見て、他社との比較の中で自社のコンテンツを定義するみたいな考え方は「らしさ」を失うばかりです。

「何甘っちょろいこと言ってんの」と思う人もいるかもしれませんが、もうそろそろ考え方を変えないと消耗戦から抜け出せなくなります。情報が溢れる今だからこそ、本当に求められているのはオリジナリティです。

美しい女性を口説こうと思った時、ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、君は15本贈るかい??そう思った時点で君の負けだ。ライバルが何をしようと関係ない。その女性が本当に何を望んでいるのかを、見極めることが重要なんだ。

故スティーブ・ジョブズの言葉です。ご存知の方も多いのではないでしょうか。

SEO対策では、ライバルを上回る5本のバラを探そうとすることが多いのではないでしょうか。5本のバラを見つけることができれば、上位に出せる可能性が上がるというロジックもわかります。でも、ライバルは今度は20本のバラを用意するでしょう。まさに消耗戦です。

言葉にすること、目に見えるようにすること

僕たちは、消耗戦を戦うための提案はしません。

この状況を抜け出すには、考え方を変えて、自社のお客様に必要とされるオリジナリティのある情報を発信することが必要になります。

サイトを訪れた人に、覚えてもらって、好きになってもらう。

そのためにできることはたくさんあります。僕たちが提供している「らしさ」のデザインもその一つです。企業には哲学があり、商品にもコンセプトやストーリーがあります。サイトを訪れた人に対して、その企業の「らしさ」が伝わるように、言語化と視覚化をすることが今後ますます大切になってくると考えています。

人は心が動かなければ行動しません。人の心を動かすには、言葉にすることも、目に見えるように表現することも、どちらも欠かせません。

ブランディングもマーケティングもセオリーはあります。やっぱり、そこは外してはいけないけれど、用意された型にはめて「らしさ」が消えてしまったり、自社が大切にしているものと相反するようなやり方をするのも違います。

WEB業界の黎明期からコンテンツづくりに携わってきて、1周して戻ってきたのは、オリジナリティのあるものを世に送り出すということでした。

「らしさ」こそが、WEBサイトを、そしてブランドを強くします。

もし、自分たちらしいWEBサイトをつくりたい、現状を打破したい、とお考えであればお気軽にご相談ください。

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投稿者プロフィール

橋本敬(はしもとたかし)
プロデューサー・クリエイティブディレクター。早稲田大学政治経済学部卒業。リクルートグループ、オン・ザ・エッヂ、ミツエーリンクス、博報堂アイ・スタジオを経て独立、株式会社ブリッジを設立。WEBサイトの制作・構築から集客・販促などの活用コンサルティングまで中小企業のWEBサイトの活用をサポートしている。