啐啄の機。SNSを超えた本当のつながりとは?

橋本です。
昨日、ミツエーリンクス時代の元同僚から数年ぶりに連絡がありました。
ひとしきり仕事の話をしたあと、「橋本さんは覚えていないかもしれないけれど」と前置きをしたあとに、彼女は10年くらい前のことを話だしました。
一緒に仕事をしていた頃に僕が彼女に教えた「啐啄の機」という言葉を今でも覚えていて、会社を辞めてからも、ことあるごとに思い出していると。
とても嬉しい。
もちろん覚えています。
僕が「啐啄の機」という言葉を知ったのは、外山滋比古さんの「知的創造のヒント」という本を読んだのがきっかけです。
序章にはこんな風に書かれています。
啐啄の機ということばがある。
得がたい好機の意味で使われる。比喩であって、もとは、親鶏が孵化しようとしている卵を外からつついてやる、それと卵の中から殻を破ろうとするのとが、ぴったり呼吸の合うことをいったもののようである。
当時、彼女はいろいろなことを経験する中で「今がその時」と思いながら頑張っていたのかと思うと、少しでも役に立てたようで嬉しい。
今でも、その言葉と経験を糧にがんばってくれているなんて本当に嬉しい限りです。
僕は自分が読んだ本の中から印象に残った言葉を伝えただけですが、たった4文字の言葉で、こうしてつながりを感じることができるのは本当に素晴らしいことだなぁと感じます。
SNSでのつながりは楽しいものだけれど、本当のつながりとはまた違ったものだと感じています。
僕にも同じようなつながりがあります。
苦しい時には、大学時代の部活の先輩の言葉を必ず思い出します。
どんな時も僕を支えてくれる言葉です。
そのことを卒業して20年近く経ってからご本人に伝えることができました。
ご本人も覚えていらして、とても嬉しかった。
僕にとってのインフルエンサーは大学時代の先輩です。
流れの速いインターネットの世界で時代や流行を追って仕事をしていると、本当に大切なことはなんだろうと思うことがあります。
クライアントとのつながりを大切にしながら、クライアントとその先にいるお客さんとのつながりも同じようにしてつくっていく、そんな仕事をしたいと思いながら試行錯誤を繰り返す毎日です。
独立をしたのも、そういう気持ちがあってのことです。
今、新たなチャレンジをしている時に、このことを思い出させてくれた彼女の言葉もまた「啐啄の機」なんじゃないかなと感じています。
投稿者プロフィール


- プロデューサー・クリエイティブディレクター。早稲田大学政治経済学部卒業。リクルートグループ、オン・ザ・エッヂ、ミツエーリンクス、博報堂アイ・スタジオを経て独立、株式会社ブリッジを設立。WEBサイトの制作・構築から集客・販促などの活用コンサルティングまで中小企業のWEBサイトの活用をサポートしている。
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