どれほど良い企業・サービスであっても、それらの情報が整理され、分かりやすく伝わるWEBサイトになっていなければ、ユーザーに知ってもらうチャンスを逃すことになります。

WEBサイトの情報を整理し、わかりやすくするために配慮すべきことや方法はいろいろとありますが、今回はその中から2つの方法についてお伝えします。

選択肢を整理する(=ヒックの法則)

わかりやすいWEBサイトにするための方法の一つ目は、選択肢を整理することです。

これは、選択肢が増えるほどユーザーの選択(意思決定)にかかる時間が伸びるとされる「ヒックの法則」という研究に基づいています。

ヒックの法則は、スーパーのジャム売り場で実験されたことが元となり、「ジャムの法則」と呼ばれることもあります。
ジャムの試食コーナーに「24種類」「6種類」のジャムをそれぞれ用意した際に、最終的に24種類のコーナーに比べ、6種類のコーナーは10倍購入率が高かったそうです。

人間は選択肢が多すぎると判断に時間がかかり、結果的に選ぶことをやめる可能性も高くなるということです。

WEBサイトでも同様に、メニューが多すぎたり、項目が羅列されていると、情報を探したり選ぶことを断念してサイトから離脱しやすくなります。

ですので、

  • 見てほしい項目だけをメニューに並べる
    →最初から見るべき情報を絞りこんでおく
  • メニューを大項目・中項目のように内容ごとにカテゴリ分けする
    →情報を網羅する必要がある場合は、選択に時間がかからないような動線を作る

など、ユーザーが目的の情報にたどり着きやすいように、サイトの情報を整理する必要があります。

直感的に分かりやすい(=シグニファイア)

もう一つの方法は、直感的にわかりやすくすることを心がけたデザインを行うことです。

これは、人を目的の行動に誘導するための記号・言葉などのことを表す「シグニファイア」に基づく考え方です。

日常生活では、エレベーターのボタン(開閉)、信号機などが例として挙げられます。

シグニファイアは簡単に言えば、「制作側の意図に従った行動をしてもらうヒント」として使われています。
注意点として、言語や文化圏など、特定の範囲外では意味が異なる場合があることは念頭においておきましょう。

例えば、WEBサイトでは、ユーザーに行動を促すものとしてボタンやテキストリンクがあります。

  • ボタンであること明示する
    ボタンとして認識しやすい形・サイズ・カラー・文言などに配慮する。
  • リンクテキストであることを明示する
    デフォルトのリンクカラーである青色を設定する。下線をつけて通常テキストとの違いをつくる。

上記は一例にすぎませんが、ユーザーがサイト上で行動する際に、行動を迷わせることのないデザインにすることが、WEBサイトにシグニファイアを用いた例です。

WEBサイトを作成する時は、ユーザーが間違った行動を取らないように細部まで配慮したデザインをすることが重要となります。

WEBサイトは、企業やサービスなどを知ってもらう、利用してもらうためのものです。
「伝えたいことを伝える」「快適に利用してもらう」ために、サイト内の情報の取捨選択・整理、ユーザーの心理を理解したデザインを心がけることが必要となります。